こんにちは!
ワインの資格試験を目指す人のためのワインコーチ、川口 梓です。詳しいプロフィールは、こちら。
英国WSET®のディプロマ受験生向けに、イギリスの主要なスーパーのワイン売り場やワイン専門店をまとめました。
イギリスはワインの消費大国です。特にロンドンは、ワイン市場でもっとも重要な街であり、さまざまな国籍や出身の人が暮らす街。社会的な階層によって、利用するスーパーが異なる傾向にあります。
今回、ワイン小売店として影響力があるという観点から、ワイン業界において重要な会社・店舗をご紹介しました。
Diploma受験生が知っておくと良いお店には、★をつけました。
5つのカテゴリーに分けて、ご紹介しますね。
大手スーパー / The Big four
総合スーパーマーケットの大手の4社です。ワインのマーケティングにおいて、どれも重要なチェーンです。ワイン勉強中の方はおさえておきましょう。
Tesco(テスコ) ★
イギリスの最大手のスーパー。主に中流階級が利用。安い。品質はまずまず。日本で言えば、イオン。まいばすけっとのような、コンビニ的な小規模店舗も多数展開されています。
ワインの主力商品は、5ポンド前後。品質ではなく、価格重視で利用されている印象を受けました。
2018年1月に訪問。
Asda(アズダ) ★
低所得階級向けスーパー。品ぞろえが豊富で安いです。
Sainsburry’s (セインズベリー)★
中流階級向け。Tescoより、やや高め。お手ごろな大手スーパー。大型店舗からコンビニ型の小規模店舗まで展開。
ワインは、PB商品が充実していました。売れ筋ワインは、5ポンド前後のワインのようでした。10ポンド以上のワインは非常に少なかったです。
ロゼワインや、Boxワインの品揃えが他のスーパーより多めでした。
2018年1月に訪問。
Morrisons(モリソン) ★
ビッグ4の中では、もっとも安いチェーン。宅配サービスが充実。
https://groceries.morrisons.com
低価格スーパー / Discounters
Aldi(アルディ) ★
ドイツ資本の激安スーパー。世界で9,000店舗以上を展開するディスカウントチェーン。ものすごく安いわりに、品質はそれほど悪くはないです。
https://www.aldi.co.uk/c/groceries
Lidl(リドル) ★
こちらもドイツ系の激安スーパー。世界で約8,000店舗を展開。形態はAldiに似ていますが、リドルの方が会社の規模が小さいです。品質はいまいち。
生協 / Co-operative
生協が運営するスーパー。健康志向や環境意識が高い消費者に利用されています。環境に配慮された、コープらしい品ぞろえでした。
10ポンド以下のワインが主流。プロセッコの種類が豊富であったのと、南アフリカの売り場面積が多かったです。
ロンドンのスーパーは、どのお店もロゼワインの種類が豊富でした♪
エコ志向からか、パックに入ったワインもたくさん売られていました。
2018年1月に訪問。
https://www.coop.co.uk/products/wine
高級スーパー / Premium groceries
Waitrose ★
高級スーパー。日本でいえば成城石井といったところか。ワイン売り場が広く、品揃えが豊富。
プライベート・ブランド商品も、多く売られていました。
泡ものはプロセッコ、白はイタリア、赤は新世界の品揃えが多かったです。
ロゼもしっかり並べてあります。
BOXワインもあります。
ミニチュアサイズも、種類が豊富です。
ボトルは、5.99ポンドワインが売れ筋のようです。
一方で、高級ワインやシャンパンも数多く、低価格帯ワインとは趣を変えた、メリハリのあるディスプレイが印象的でした。
スピリッツやリキュールの種類も豊富。
全体的にお値段は高めですが、きちんとセレクトされた良質な商品が、妥当な価格で売られている印象を受けました。
店内は清潔感があり整っているため、居心地がよくて、長居したくなるようなスーパーでした。
2018年1月に訪問。
https://www.waitrosecellar.com/
Marks & Spensors (M&S) ★
高品質の食材を扱う、高級スーパー。
プライベートブランド商品が充実していて、パッケージからしてかわいい商品ばかり。お土産としても喜ばれます。
プラスチックをなるべく使わないなど、エコな活動に取り組んでいる会社としても有名。
お値段は高めですが、クオリティにこだわる方、環境や健康の意識が高い人におすすめです。
https://www.marksandspencer.com/c/wine-shop#intid=gnav_wine
Booths
イングランド北部にある高級スーパーマーケットのチェーン店です。ロンドン市内には店舗はありません。機会があれば行ってみたい、おしゃれなスーパーです。
ワイン専門店 / Specialist retailers of wine
Hedonism Wines
ロンドンNO.1のワインショップ。
ディプロマの卒業式でロンドンに行く際に、ここはぜひ行ってみると良いよ、と大橋健一MWにおすすめしていただいたお店です。
フランスやヨーロッパ産はさることながら、新世界ワインの品揃えが圧巻。
陳列も工夫されていて、見事。地下へ続く階段の上の照明には、なんとワイングラスが使われている!
ワイン通ならば、何時間でもここで過ごしていたい、いや住みつきたいと心が躍るほど、素晴らしいお店でした。
和酒コーナーもあり、日本トップ生産者の日本酒や焼酎もありました。
2018年1月に訪問。
Hedonism Wines,
3-7 Davies St. W1K 3LD, London, UK
Phiglass & Swigott
こちらも、マスター・オブ・ワインの大橋健一さんに、おすすめいただいたワイン専門店。
残念ながら、ロンドン滞在中に訪問できるタイミングがありませんでした(T_T)
Berry Bros. & Rudd (BBR)
老舗のワイン商が営むワインショップ。こちらも、ロンドンを訪れたら欠かせないお店。
https://www.bbr.com/about/63-pall-mall
London Shop
63 Pall Mall, London SW1Y 5HZ
Handford Wines
南アフリカ出身のMWスタッフが2人もいるということで、南アの品揃えがUKで一番だと、大橋健一MWから伺いました。
全体の3割ほどが南ア。新世界だけで6割は占めるのでは。南アのワインは、品質の高さに対して非常にリーズナブルですよね。
ていねいな接客販売をされているお店でした。
https://www.handford.net/meet-the-team/
105 Old Brompton Road, London SW7 3LE
2018年1月に訪問。
Majestic Wines
英国最大のワイン専門チェーン店。
マーケティング科目の論文でも取り上げたことのあるワインショップ。
店内はすっきりとしていて、整然としていました。
照明が明るかったのが、やや気になりました。
フランスメインでヨーロッパのワインが多かったです。高級ワインもたくさんあるけれど、ソツのない品揃え。なんとなくですが、居心地の悪さを感じました。
2018年1月に訪問。
Oddbins
UK内で50店舗ほど展開しているワイン専門のチェーン店。小規模店舗です。
リーズナブルなワインが多いけれど、ぎょうぎょうしい安っぽさは感じませんでした。
品ぞろえは、フランス産が5割、新世界が3割ほど。ロンドンにしては、新世界ワインが少なく感じました。
売れ筋を聞いてみたら、赤ワインを買い求めるお客さんがほとんどとのこと(真冬に訪問)。
夏はロゼがよく売れるそうです。甘口も置いてるけれど、たまにしか売れないんだよねとおっしゃっていました。
ワクワクする品ぞろえと居心地の良さ。こんなお店が近所にあったら良いなぁと思えるお店でした。
2018年1月に訪問。
ロンドンの泡ものは、イタリアのプロセッコの一人勝ちという印象で、種類も価格帯も豊富でした。
スペインのカヴァもそれなりにありました。フランスのクレマンはイギリスではあまり消費されていないのかも…
あと、日本に比べて、売り場にPOPが少なかったです。対面販売を行なっている専門店ならともかく、大手スーパーでは何が購入の決め手になっているのでしょうね。
私が訪れたのは2018年の1月です。コロナ禍の影響でオンライン販売が増えて、以前とはまったくちがう様相になっているのでしょうね。
ワイン好きにとって、ワイン売り場めぐりほど楽しいことはありません。またロンドンでワインショップめぐりができる日が来ますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!