シェリーのいろは①とシェリーのいろは②に続き、甘口のシェリーをご紹介します。
シェリーは、甘口タイプも製法によって、様々なスタイルのものが造られています。
ドライ(やや甘口)
甘口シェリーの中で、一番甘味が少ないタイプ。辛口のフィノシェリーに、甘味が添加されたもの。
ドライという名前ですが、甘いシェリーです。まぎらわしいですね(笑)
ミディアムドライ(中甘口)
辛口のアモンティリャードに、ペドロ・ヒメネスで甘味を加えたもの。
ペール・クリーム(甘口)
フィノスタイルの甘口版。フィノでは辛口すぎる人におすすめ。
辛口の若いフィノシェリーに、濃縮したブドウ果汁を添加して甘くしたもの。
このタイプを初めて作ったクロフト社の「クロフト・オリジナル」という商品が有名です。
クリーム(甘口)
瓶詰前に、辛口のオロロソ・シェリーに甘味を加えたタイプ。
オロロソのコクや力強さはそのままに、厚みと柔らかい口当たりが感じられます。
ペドロ・ヒメネス(極甘口)
ペドロ・ヒメネスという白ぶどう品種を天日干しして造られる、非常に濃厚で甘美なシェリーです。
日干しのぶどうを使うので、生産量はとても少ない希少なワインです。
色調は、黒に近いコーヒー色。
シロップのように甘くとろっとした口当たり。とても力強いです。
黒砂糖やレーズン、プルーンを凝縮したような、いかにも甘い風味。
とても甘いのですが、酸味がうまくバランスして、引き締まった味わいです。
アルコールは15~22%。バランスが良いのでアルコールの強さを感じません。
ペドロ・ヒメネスの極甘口シェリーは、上質の甘口シェリーを造る時の糖分添加用にも使われます。
デザートと一緒に、また食後酒として、アイスクリームにかけるのもおすすめです。
ヨーロッパではよく飲まれていますが、日本では甘口のシェリーはワイン専門店でないと見かけることは少ないです。
レストランでの食後酒に、バーで、旅先で見かけたら、ぜひ飲んでみてくださいね。
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